2014年12月12日

美人だのおばちゃんだの

なんとかかんとか言ってビジネスの世界は男性中心(が多い)から、

女性が自分らしく成長しながら定年まで仕事を続けるって容易でないよね。

結婚や出産の有無、加齢による容姿変貌やホルモンバランス等で、

女性が経験する変化は男性より大きい。

有形無形の無理とたたかいながら、

自己実現や家計や未来やいろいろな目的のために働いている女性たちは多いと思う。

広報の場でも。

 

最近、ネットで美人広報さんたちが「キラキラ広報」として取り上げられ、

それに苦言を呈する声、それへの揶揄、批判、反論などの盛り上がりがあるなか、

思ったところをひとつ、ふたつ。 


美人の力

2000年頃、20代で転職したIT企業で専任広報となって間もないころ、ひとまわり年上の上司によく飲みに連れていってもらっていた(めちゃくちゃ楽しかった)。ある日、その上司つながりで外資ITマーケの社外ゲストドリンカー(中年男性)が飛び入り参加し、3人で飲んだ。

はじめまして、乾杯、の後にそのゲストがふと、

「あぁ、広報専任ですか。広報って、オネエチャン広報と、オジサン広報にだいたい分かれますよね」

と言った。

広報ことはじめ状態だった自分は、その的確さに目からうろこが落ちる思いがした。

 

あれから15年経ったいまでも、広報担当者として目立つのは、若年女性か中高年男性が多いように映る。

活躍している若年男性や中高年女性はいるが、広報として注目を集めることは少ない(注目されている人は、経営や専門分野などの付加価値がある)ような。

高年になると、広報の現場を離れているケースが多いような。

広報という単体の切口でみると、やはり話題性は、若い女性の容姿と、自信家の男性の押しに集まるんだと思う。

 

話は逸れるが、あの頃から恐らく何百人かの広報職のひとと仕事で絡んできて、そのなかのひと握り(か、もっと)に、極度に攻撃的な職業人格をもつ広報パーソンというのが存在することに気づいた。

その手のひとは往々にして、露出や記事数を上げるという「攻め」の意味では優秀なので上(マスコミ、お客様、上司など)とはうまく付き合うが、下(PR会社、好みでない女、部下など)とみると虐待的な言動に出る。

男女を問わず、普段は良い人そうだが、仕事スイッチが入ったら愉快犯に豹変する危険なタイプである。

 

しかしそういった人間的に問題ありそうなひとも、たいてい若い美人女性には自然と優しくなる。

長続きする本質的な優しさではないが、美人を前にすると人並みに穏やかな気持ちになるらしい。 

こうした隠れ鬼キャラの撃退には、美人がひと役買える(ことがある)ように思う。

 

若い、きれい、女性という3拍子は強力な武器(たいていは)。

オネエチャン広報という言い方自体が侮蔑と取られかねないのでよくないでしょうし、

若い女性となるとセクハラの対象になりやすいので、彼女たち自身のケアおよび育成の体制が必要ですが、

美人広報さんはぜひその魅力を活かし、担当企業の露出強化により広報成果をあげるのはもちろん、

組織のメンタルヘルスを壊すモンスター溶かしにも力を貸してあげてください。 

 

・・・と書いて前言撤回。

人柱ですかと言って速攻、引き継ぎなしで辞められる姿が目に浮かぶ。

それはだめだわ。

正攻法に鬼には鬼をで権力勝負してもらい、美人広報さんが本業に専念してもらう

環境作りがベストですね。


まあ、美人は力なので本人の適正に合わせて適宜その効力を発揮してもらい、

徐々にマネジメント能力も開発して先々で立派な管理職になっていただきたい

と思います。勝手な妄想な。


自分もなんか若いころしてたぞ、とゴソゴソ探してみたら

ありました、ありました。

中央公論新社の月刊ITセレクトでご飯食べさせてもらってました(醜態、すんません)。

キラキラ広報じゃなくてモグモグ広報だな、これは。


おばちゃんの力

若いころは、女性を武器にしていると思われたくない一心でいた(そうとうモグモグしてた割には)。

自分が女性だと声高らかに言ってるのは、たいていおばさんだし、

そんなに自分が女性だってアピールする必要ないじゃんと思っていた。

 

しかし、年を重ねて分かってきた。

学校を出るまでは女性のほうが優秀なことも多いのだが、会社に入ってみたら男社会のレールに女は乗り続けづらい。 

女性は、体力があるうちは結婚しただけではそう生活が変わらずに男性と同等かそれ以上の仕事をこなすこともできるが、

出産すると母業と仕事を両立させるのは確かに大変。結婚、出産しなくとも、加齢に伴う身体の変化は男性以上なのに旧来の働き方は男性の長時間労働前提で、ペースを合わせるのが難しくなったりする。

こうした悩ましさから、会社も社会も女性の労働力や視点、革新力はほしいが、その使い方や引き出し方を暗中模索。


うーむ、これはまだまだいかん。

母親として、子供が社会人になるころにはもっと男女が協業しやすい社会であってほしいな、

という思いが生まれ、女性だ女性だ言い出して、女性活躍推進などに賛同する訳ですな。

 

ただ、女性というだけで、もしくは働く母親ということだけで、全員が同じ意見を持ち仲良しチームを作るのは無理がある。

男でも女でも、所属や任務や職業観などによって、意見やウマが合うかどうか、分かれる。

同じ目的を共有、共感できるかで、チームになれるかどうかが別れる。

 

なんとかかんとか言って、同じ方向性や志を持つ人と協力してビジネス拡大していきたいっすね。

なんならママ期間限定分泌ですが平和、信頼を強めるという女性ホルモン、オキシトシンとエストロゲンの力を活用してね。


「ボクはそんなこと今はどうでもいいです...。ベッドに連れてってよ、ママ。」

「きゃー、ごめんねー!!」